ご依頼の経緯
T様の一人息子様のご友人から、「高齢のお母様が今後の相続手続きを一人で行うのは困難なので、助けてあげてほしい」とご連絡をいただいたのがきっかけでした。生前は息子様が生活のすべてを支えており、契約や支払いもすべてお一人で管理されていたため、T様ご自身では何がどこで契約されているかの把握すら困難な状況でした。
担当者のコメント
ご自宅が当事務所から地下鉄でほど近く、何かあるたびにご自宅へ訪問することで、顔を合わせながら一つずつ手続きを進めることができました。まずは戸籍を集め、法定相続情報一覧図を作成し、必要な手続きの数に応じて15部用意しました。
公共料金の名義変更や預貯金の解約、自動車の名義変更などを行いましたが、手続き先によっては法定相続情報一覧図が利用できず、戸籍謄本の原本が必要になるケースもあり、思わぬ手戻りが生じることもありました。また、相続人本人からの連絡が必須とされる機関があり、高齢のT様に代わって進めたい部分でも限界があるのが現実でした。
それでも、通帳の引き落とし明細や自宅に届く請求書などから情報を集め、一件ずつ確認と手続きを重ねていきました。わかる範囲の契約については、日にちはかかりましたが、すべて手続きが完了し、現在は今後の生前対策についてのご相談も継続して受けています。
お客様メッセージ
「あなたがいないとダメでした」と言ってくださったT様の言葉は、私にとってこの仕事をしていて最も報われる瞬間でした。煩雑で根気のいる作業を一緒に乗り越え、ご本人や故人のご友人から感謝の言葉をいただけたことは、司法書士として何よりの喜びです。今後もT様の生活を支える一助となれるよう、継続してサポートさせていただきます。